家づくり

平面特性と施主要望が設計の両輪

やっとたどり着いたリノベーションの設計!

通常リノべる。ではもちろん設計もしてもらえますが、
私が建築士のため基本プラン図を私が描き、
設計担当者さん(以下、Hさん)はそれを実現するための
図面を描くという役割分担をさせて頂きました。

設計の進め方については設計者ごとに色々あるかと思いますが、
今回は私が第1回の打合せ時にリノベる。のHさんに提示した内容をご紹介しながら、
私の設計手法について書いていってみたいと思います。

リノベーション専門のリノべる。は物件探しからローン、設計まで1ストップ

平面特性と施主要望が設計の両輪

平面特性とは
どの方位に窓があり、水廻りの給排水はどこから可能なのか、
床や天井の凹凸がどこにあるか、マンション規約など事細かく事実のみを
客観的に抽出していく作業です。

特性をキッチリと読み込むと
リビングがあるべき場所はココ
水廻りがあるべき場所はココ
という風に絶対に揺るがない配置(ゾーニング)が
ブレずに決まっていきます。

始めから間取りを考え始めてしまうと
どんどんブレていき、部屋配置が変わり、最終的に

「なんでこんな間取りにしたんだっけ。。?」

という負の連鎖にはまってしまいます。

この器(平面)を活かすためにはこの間取りしかない!
というところまで特性を見つけることが大切だと考えています。

とはいえ、これは設計者の役割です。
一般のユーザーさんは設計者が確実に
現状把握をしているのかをよく確認してください◎

一般のユーザーさんの出番は施主要望です。

マンション購入のときと同様に、ありとあらゆる思いつく限りの要望を
設計者にぶつけてください。

この要望が濃ければ濃い程、家族の色が住まいという形として出てきます。

料理が好きだからキッチンを部屋の中心にしたい。
みんなでワイワイしたいからソファよりもテーブルを大きくしたい。
体が資本、寝ることが重要だから寝室を充実させたい。
自慢のコレクションを一面に飾る壁がほしい。

などなど、みなさんいーっぱい要望があるかと思います。
そのすべてを叶えるのが設計者の腕なので、なんでも言ってください!
(時には実現不可能なことはありますが。。)

この平面特性と施主要望のかけ算によって
その場所でしかできない
この施主でしかできない
唯一無二の空間が創られていきます。

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平面特性

平面特性を読みとくためにはまずは既存図を描いてもらってください。

わが家の既存図と解体前の写真です。

1980年台に作られた団地のごくごく一般的な間取りです。
その図面を基に解体範囲を決めていきます。

既存のまま利用できる箇所は残しても良いかと思いますが、
目に見えない箇所が老朽化している可能性や
アスベストが使われている可能性があるので
基本的にはスケルトンにすることをオススメします。


上図がスケルトンにしたあとの図面と写真です。

既存梁がかなり大きいことと、構造壁が残っていることが分かります。
スケルトンにすると特性がより詳しく見えてきます。

構造上、解体が出来ない箇所、設備の出入り箇所、想定していなかった排水管など、
開けてビックリな箇所はままあります。
これが中古マンションリノベの難しいところであり醍醐味です。

当時私がHさんに提示した平面特性は下記の通りです。

平面特性

・平面形状は南北に約11m、東西に約6mの南北に長いプランです。

・大きな特徴は1階で、南には50㎡程度の庭があること。

・庭と道路面には高低差があり、歩行者や車からの視線を気にせず生活することが可能。

・南北に窓があり、南は履き出し窓が全面にあるため直射光で明るく、
北は小窓ですが終日反射光でほんのり明るくなることが期待できる。

・中間室のため東西には開口部がなく全面が壁面。

・北東に玄関扉がある。

・天井高さ(スラブからスラブ)は2.5mあるが、大梁が2本通っているので配慮が必要。

・居室中央付近には構造壁がある。

・南東には既存給排水の出入口、給湯器、換気扇の排気出口がまとまっている。

・トイレだった場所には上階からの下水配管がある。

平面特性まとめ

・本計画で「最も良い場所」は2つの履き出し窓と庭のある南側のゾーン。
南側からの日差しを得られ、内外が連続する気持ちの良い場所となる。

・奥行に長い平面形状で、屋内外を合わせると約18mの長さになるため、
奥へ奥へと連なっていく抜けが心地良い。

・東西側はマンションの中間室のため開口部はなく、隣家への音の配慮が必要。

・南北に長いがゆえに部屋の中央部分は暗くなりがち。

一見、当たり前のこともあるかもしれませんが
当たり前の事項をすべて網羅することを大切にしています。

施主要望

つづいて、当時提示した施主要望は下記の通りです。

「和モダン×浴室」→ 所属事務所での設計特徴を活かしたい
「ワンルーム空間」→ 子育て世代だからこそできる大胆な住まい かつコスト削減

・現在の賃貸住宅よりは安い(同等の)家賃としたい
・床は1階なのでフローリング+電気床暖房
・間仕切り壁をすべてなくせる、廊下をすべてなくす
・天井はなくし躯体直に木材を貼る、小梁は隠して間接照明とする
・浴槽を窓際へ移動可能(ハーフユニット+シャワールーム)
・写真を飾れるスペース
・小上がりの和室を設け、下部に布団収納
・植物を置けるスペース
・明るい部屋、自然光
・白色×オークの色味
・オープンキッチンからリビングが見渡せる
・キッチンは白、天板は人工大理石
・ビルトイン食洗機
・広くて収納の多いキッチン、作業スペースと食器棚スペースも必要
・飾り棚にビンを並べられる
・洗濯物を干せるスペースの確保(ランドリールームや、それに変わるもの)
・洗面台は広く大きめに(出来れば2人並べる幅が欲しい、鏡は広範囲に)
・お風呂は広く(浴槽)
・トイレは手入れ少なめに出来るもの(泡?)
・WICは広め、1つは欲しい
・玄関の靴箱は多めに収納できるようにしたい

設計上、気を付けてほしい箇所
・設備、電気の見せ方 基本見せたくない、見えても仕上げと同系色
・躯体の見せ方(梁を感じないように)
・フローリング割、タイル割、パネル割を綺麗にしたい

希望仕上げ
木(生成)、金属(黒、SUS)、クロス・塗材(少しアイボリーがかった白)+αが基準色
床:フローリング(アッシュorオーク)、ビニル床、タイル
壁:クロス、突板、ポリ合板、メラミン、タイル、大判タイル
天井:フローリング (アッシュorオーク)、塗材、クロス
・無垢フローリングは床暖房不可のためNG
・天井フローリングは安価であればなんでも可(場所ごとに色幅が異なるのもあり)
・屋外ウッドデッキは樹脂製
・キッチン壁面はメンテナンスがしやすいもの

その他
・使用する予定の機器類は設置場所を想定しておきたい
大型家電、カメラ、空気清浄機、加湿器、除湿器、ウォーターサーバー
・テレビは壁掛け、デッキ類は収納に隠したい
・照明器具は暖色系と寒色系の両方の色温度が使用できるもの(昼と夜で使い分け)
・乳幼児期、学童期のプラン検討
乳幼児期:オムツ、タオル類、トイレトレーニング、沐浴、着替え、ベビーカー
学童期:子供部屋、教科書置き場、ランドセル
・急な来客時に物が隠せる収納(オープン棚は不要)
・トイレの遮音は入念に
・掃除ロボットが使える
・浴室で部屋干しが出来るように
・節句の人形が飾れるスペース

我ながらこうやって振り返ってみると要望が多すぎますね、、笑

しかし、ここで遠慮をしていると下手すると一生後悔するので
出来る限り多くの項目を提示しましょう。

実現可能かどうかは、その後設計者とじっくり相談していけばOKです。

設計は住まいと自分を知ることからスタート

小難しく長い文章となりましたが、
結局、平面特性と施主要望とは
「住まいと自分のことを知る」ために行う作業です。

設計が進んでからだと追加要望がうまくハマらないことも
多いので初期段階に洗いざらい全て出しておくと
後から後悔しにくくなると思います◎

次回はこの両輪(敷地特性と施主要望)を活かした
ゾーニングの方法について書いてみたいと思います。

長文にお付き合い頂き、ありがとうございました◎

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